《搭乗記》HND→CDG エールフランス航空ビジネスクラス

搭乗記

前回

搭乗時期:2016年12月

搭乗

搭乗開始の時刻が近づいたので、サクララウンジ・スカイビューから搭乗ゲートに移動。今回のゲートは142番。羽田が再国際化された後、さらに拡張で追加された部分です。いわゆる端っこに分類されるゲートで、(主にJALがグラハンを担当する)海外エアラインを利用する場合はこのあたりのゲートを割り振られることが多いのではないでしょうか。過去何度かこのAF293便を使っていますが、ことごとく端っこのゲートでした。ただ、成田と違い端といってもパスポートコントロールからそこまで離れているわけではありません。

 ゲートに到着した時には、すでに優先搭乗が始まっているようでした。ファーストクラス(La Première)、ビジネスクラスの搭乗客に加えて、スカイチーム・エリートプラスの資格保有者も優先搭乗の対象です。

 優先搭乗を利用する時に感じるのですが、実際には非優先搭乗で最後の方に乗った方が立って待つ(列に並ぶ)時間も短く、なんとなくスマートな気がします。エコノミークラスの場合は、頭上荷物入れのスペース確保のために早く機内に入るメリットはそれなりにあるのかもしれませんが、ビジネスならば適当に時間をつぶしておいて、列が順調に流れてから搭乗したほうが無駄がない気がします。この時はすでに搭乗が開始していたので、そのまま列の最後尾に並び、とくに立ち止まることもなくスムーズに機内に入れました。

機内

シートは以前もご紹介した逆ヘリンボーンのものです。僕にとっては、初めて乗った長距離ビジネスクラスシートでもあり、一つの基準のような存在にもなっているシートです。

 これも以前触れたことですが、大きなカクテルテーブルと赤色の荷物入れが何かと使い勝手がいいシートです。

 定刻通りにドアクローズ、国際線ターミナルは羽田の一番内陸側になるため、滑走路までのタキシングは少々時間がかかります。その間、エールフランスご自慢のこじゃれた機内安全ビデオを鑑賞したり、はやくもやることがなくなって映画を見始めたりしています。

Consignes de sécurité Air France – Bienvenue à bord

 Youtubeで機内安全ビデオを探してみたところ、この時使われていたものとBGMが変わっていました。当時はGLASS CANDYの「WARM IN THE WINTER」という曲を「FRANCE IS IN THE AIR」として使っていたのですが、契約期間が切れたのでしょうか。いい曲だったとは思うのですが、あのフランスのナショナルフラッグキャリアが仏語ではなく英語の楽曲を使用することに、なんとなく世の無常を感じることもできました。

 BAが英国の名優を多用したビデオを作ったり、ANAが歌舞伎をイメージしたビデオを作ったりと、世界中でなかなか面白い取り組みをしている機内安全ビデオです。JALもそのうち何かやらかしてくれるのではないかと期待していますが、妙なJAPAN感を出しただけだとANAの二番煎じになってしまいます。

 機内エンタテインメントのメニューを見ると、この年に日本で大ヒットとなった「シン・ゴジラ」がありました。すでに映画館で観ていたのですが、ほかにめぼしいものもなく、一度観ているため睡眠導入にはちょうどいいかと思って見始めたのですが、俗に言う「内閣総辞職ビーム」の前後がきれいにカットされていました。『墜落』を連想するようなシーンはご法度なのでしょう。ただ、ノンカットで流していたエアラインもあったようなので、個社の判断によるものだと思います。

機内食

羽田を飛び立ち、安定飛行に入ると早速最初の機内食の時間です。深夜0時半発のフライトですから、なんだかんだですでに深夜1時半。CAさんも乗客も気持ちは一緒です。さくさくとサービスが進みます。

 まずサラダと前菜、パンがサーブされます。少し前まで、AFの深夜便はメインを除くすべて、つまり前菜、チーズ、デザートが一気にサーブされるという、およそ美食の形式にこだわる国のナショナルフラッグキャリアとは思えない雑、というか省力化されたサービスでしたが、顧客体験向上のために一応順を追ってサービスを行うよう方針が転換されたようです。ただ、時間が時間なので前の方がよかったのでは、という気もしないではありません。

 サラダは離陸後まもなくということもなく、まだシャキシャキと食感が楽しめます。鴨肉とサーモンも可もなく不可もなく。機内食で安定しているのはこうした冷菜です。

一方、メインのフィレステーキは、やはり地上との差が大きく出てしまいます。これは調理環境から仕方がないことですが、高級感を出すためにあえてステーキを出そうとしなくてもいいように思います。

 デザートはさすがおフランスのエアライン。美味しくいただきましたし、紅茶はFAUCHONでした。この数か月後に乗った時にはPALAIS DES THÉSでしたね。

アメニティポーチの中身は必要最低限のものが揃っています。歯ブラシ、歯磨き粉、アイマスク、耳栓などです。ビジネスで移動する際には、これがあることを前提に荷造りをしているので、意外と重要です。また、このポーチも小物入れとして撮影機材のバッテリーなどを入れるのに活用できます。

 食事のサービスが終わると、すぐに消灯です。時間も日本時間で深夜2時半近くですから、満腹感とアルコールの効果もあって、すぐに入眠です。深夜便なので、到着時間のことなど考えることもなく素直に寝ます。

 深い眠りにはならず、3時間おきに目が覚めるような状況ではありますが、フルフラットなのですぐにまた眠りの世界に入ることができます。合計で7時間程度寝たところでロシアを抜けてフィンランド上空、欧州圏に入りました。

 やはりフィンランドは近いですね。パリ行きならば2回目の機内食のサービスが始まる場所です。ここで乗り換えて欧州各地に送客するフィンエアーの戦略は実に合理的です。パリやロンドン行きのフライトに乗ると、それを実感します。そのうちフィンエアー搭乗記を書くことになるかもしれませんね。

 到着に時間前には朝食がサーブされます。まったく記憶にないのですが、この時はなぜか和食を頼んだようです。基本的に海外エアラインに乗って和食を頼むことはないのですが、何か思うところがあったのか、あるいはほかに選択肢がなかったのか。

 その後、定刻より少し早くCDGに着陸しました。この深夜便はCDGが空いていることもあってから、早着のことが多いような気がします。あくまでも体験上の話なので、常に早着かどうかは自信はありませんが。

深夜便のメリット・デメリット

 AF293便は仕事帰りに羽田に行って乗れるうえに、パリに朝5時前に到着することからいっけんすると非常に使い勝手がいいように思えます。実際、僕もそう考えて何度か利用してきましたが、実際に乗ってみると弊害というのも当然出てきます。最大の弊害は言うまでもなく、時差ボケです。

 朝5時にCDGに到着するということは、その2時間前、つまり午前3時ごろには朝食のサービスがあります。しかも、機内ですから、そこまで深く眠れる人も多くはいないでしょう。疲労回復は中途半端な状況で、しかも朝の3時起きです。当然、夕方になると不意に眠気に襲われます。場合によっては19時ごろに耐えられなくなってベッドに入ってしまうことも。そうすると、翌日また早朝に目が覚めるという悪循環が続きます。

 それを防ぐために、たとえば早朝CDGに到着したら、一度エールフランスのアライバルラウンジンに行って仮眠をとる、あるいはどんなに眠くなっても普段寝る時間までは気合で起きる等の対策があると思います。ただ、普段睡眠時間が少なくても生活できている僕でも、結構しんどい時差ボケを食ってしまうので、慣れていないとやはり大変だと思います。そのまま早朝便で欧州の他の都市に向かうとなれば、アライバルラウンジで休むことも難しいですしね。

早朝のCDGターミナル2F

 それよりも、むしろ現地に夕方到着するフライトのほうが、時差ボケにはなりにくいと思います。同じ深夜発でも中東を経由するとか、あるいは翌日昼の直行便に乗るとか。どちらがいいかはそれぞれのスタイルによるところでしょうが、深夜便が絶対的に便利とも言い切れません。それでも、早朝にパリに到着できることは大きなメリットではあるので、このフライトは人気なのでしょう。

おわり

コメント